これまで
医療機器への新規参入に挑戦される皆さんに、臨床現場の人々に直接ふれあうことの大事さを、折に触れ強調してきているのですが、そんなこと云われてもどうしたらコンタクトできるの?と疑問が湧くのは当然で、これにどう答えたら良いのかについても考え続けてきました。その一方で本会の事業として出会いの場を主催するというのも正直にいって事務局の手に余るため、これまでは全国津々浦々の地方自治体で医療機器産業振興を図ろうとする皆さんに対して、地元の医療施設の協力を得て地元の企業のための見学会やニーズシーズマッチング会を開催するのが大事であると助言したり、様々に働きかけをしてきました。その中で、臨床工学技士の皆さんとの連携強化も本会の重点課題でした。
先年来
我が国で医療機器に的を絞った唯一の展示会であるMEDTECとの協力のパイプも年々太くなるにつれて、臨床工学技士と企業の交流の場を設けたいという機運も高まり、日本臨床工学技士会に「一緒にやりましょう」という呼びかけをすることとなりました。
201605呼びかけ
もちろんこんな手紙をある日突然ポンと出すわけではなく、キーマンとおぼしき技士の方々に様々な接触を積み重ねた訳ですが、それは臨床工学技士の青木さんのおかげです。
「呼びかけ」にも書かれた通り、事務局長は医療機器産業研究所(医療機器センター)のお世話になっていますが、そこで席を並べる青木上級研究員は医療機器の安全管理が専門です。この青木さんにつれられて、先日MEDTEC主催会社UBMCanonの滝川さんとともに、臨床工学技士会事務所をお訪ねすることができました。
技士会ではちょうど産業界との関係強化に取り組もうという機運が高まっていたところで、是非一緒にやりましょうということになりました。
そしてこのたび
臨床工学技士会に「臨・学・産連携推進委員会」が設置され、初回の会合が開催されました。
201608技士会たより
中核メンバーは云うまでもなく現に臨床の現場で日々医療機器の安全使用に取り組んでおられる皆さんですが、企業で働く方や、云うまでもなく青木さんも参画しており、今後の発展が大いに期待されます。
推進委員会では今後幅広い活動を展開されると思いますが、その中で、日本の技術をいのちのために委員会との協力作業については、まずは来春のMEDTECでのシンポジウム開催となります。
医療機器メーカーだけではなく、医療機器に関心のある企業の皆さんにとって臨床現場で誰よりも密接に医療機器に関わっている臨床工学技士の生の声を聞くことのできる有益な場になるよう企画を進めます。